八王子城草刈り日記 2018.04.28　−　心源院・奥平イタドリ防除　−

新緑の季節。城下の各所で野草が綺麗な花を付けるいい季節であるが、 駆除対象の有害な植物も競って成長する季節でもある。 　搦め手方面の重装備保管庫でもある心源院（武田信玄の娘・松姫縁の寺）の境内は、 向山砦を成す裏山を中心に４０ｈａもの広さがあり、伐採植林跡などを中心に クズやハリエンジュ（ニセアカシア）といった有害植物が繁殖しており、放置すれば植林も枯れて山が荒れ、 人を寄せ付けないクズ山となってしまう。 　まだ山に入り易いこの季節の防除作業が重要であるが、近場の八王子市民のメンバーがほとんどおらず、 連休の行楽シーズンとあっては各自の予定も一杯で、結局は一人でやるしかないのが寂しい所だ。 　昨年の今頃は、まだ薬剤防除を始めて間もない時で、夏場にクズが繁盛する奥平周辺地区には、 先にイタドリが高さ２ｍ以上の薮を作って入りにくくなってしまい、 クズの防除作業が思うように出来なかったが、今年は冬場にお寺の関連業者の下刈りがあったため、 東側の１／３が綺麗に刈られ、春先までまだ綺麗な状態が続いている。 この機会を逃がさず、邪魔なイタドリを退治する作戦を実行する。 　心源院・奥平周辺の地図。黄色い塗りが今回の作業エリアである。 　８：５７自転車で出宅。先に弐分方の仕事先に寄ってから、最短距離の川町ルートで心源院へ。 　前回２１日に通りかかった時に埋め立て作業中だった川町郵便局前の水堀跡。 大沢川まで１００ｍないくらいの距離だが、その中程までが埋められて残念な事に。 　ここは沢だったという話も聞いたが、それを敢えて水堀とする根拠は、 大沢川への合流点前で上流側（写真右側）に５０ｍくらい伸ばされている事。 要するに、高い方から水を引き込む構造である点だ。 　１０：４０心源院着。心源院クラブ隊長の山本さんが出迎え。この日は道具小屋奥の畑の手入れのよう。 僅かな例外を除いて、残念ながら示し合わせて一緒に同じ作業をする事はない。 それぞれ好き勝手やるのがクラブの慣例となっている。 　最初の作業は、前回ベース前に集めておいた奥平のゴミ（伐採時の森林組合のもの）を母屋前へ移動。 住職に処理を任せる。 　午前中は松竹地区（搦め手道）へ移動して挨拶回りへ。 　瀧乃沢螢橋の脇に生えているハリエンジュの花が満開。前回、１０センチ級を２本成敗したものの、 まだ６〜７センチ級が４〜５本残っている。白い花は非常に目立つので、遠くからでも確認出来る。 ハリエンジュを徹底防除するには、この季節しかない。という事で、次回テーマが決定。 　滝ノ沢林道入口で丸幸建設社長夫妻と漫談後、農家の橋本さん宅に寄って滝の名称などを確認。 名前のない滝は、来た人（研究者）が付けるしかないが。 　ベースに戻って１３：０５〜１３：１８枝垂れ桜の下で昼食。午後から作業開始。 　女坂北斜面下のクラブベース近くからイタドリ退治を開始。 　イタドリ退治後だが、写真ではイマイチ効果が見えにくい。まだ駆除残し（赤矢印）もちらほら。 　畑仕事をしていた山本さんは１４時前に撤収。 　奥側へと移動しながらイタドリ退治を継続。 　小道沿いに咲いていたキツネアザミ。 　前回イタドリを退治した栗林の西側に移動すると、クズの新芽を発見。 新芽の状態で既に１センチくらいの太さがあるのは大物（２年生以上）の証し。 最優先防除対象なので、防除エリアで見つけたら確実に仕留める。 　栗林西のイタドリは２週間前に防除しているが、既にこの状況。再度仕留めにかかる。 　イタドリ駆除後の景色。散布と違って切り口に直接薬剤を塗るので、回りの植生にはほとんど影響が無い。 ただ刈り取るだけであればいたちごっこになるが、薬剤防除なので数回で決着が付くと見込んでいる。 手間の都合もあり、奥側と左の土盛りの上は防除せずに放置してあるので、効果が一目瞭然。 　ちなみに去年の秋はイタドリの後に憎きコセンダングサ（ひっつき虫）が群生して薮化したので、 季節毎に作業が必要になる。 　奥の小道沿いのハリエンジュの木陰に咲くシャガの花。 　シロバナカキドウシ。至る所に群生しているが、咲いているのはまだ一部。 　１７時を回ったので、小道沿いを点検しならが戻るが、女坂北斜面中腹にハリエンジュの白い花を発見。 斜面の高さにすると１０ｍあるかないかくらいの場所だが、花が咲いていないと発見は難しい場所だ。 下から５ｍくらいまでは去年から何度か防除しているので、ほとんど見当たらない。 　左側の木はタラノキ。唯一、棘があっても見逃す植物である。 目当てのタラの芽は、タイミングを逃すか、小さ過ぎて適さないかのどちらかで、 ほとんど収穫にならないのが残念だ。 　石にぶつけた長鎌の刃こぼれ。砥石でめくれだけでも落とす事にする。 　刃こぼれを直した後。と言っても、欠けた部分はそのまま。 本格的に修正するには電動工具が必要なので、もっと全体が傷んでから修正する事にする。 　前回、奥平に置き忘れた装備を探しに戻る時に自転車のライトを外して持ち歩いた時に落とした ゴムパッキンをクラブ入口付近で発見。帰宅後に本体から外れないようにシリコンボンドで固定した。 　帰宅後、後輪のエアーがスカスカ寸前まで抜けているのを発見。 取り敢えずエアーを入れて様子を見る事にしたが、翌日仕事先へ向かう前にまた抜けている事が分かり、 パンク修理必須となったが、この日の晩に店で修理したのが後日の事件に繋がる情けない結果に・・。 戻る